永山取水施設問題
チームを編成し調査
永山取水施設に絡む2つの疑惑を追求!
旭川市がJRと日本製紙に便宜供与
2013年6月28日、第2回定例市議会が閉会しました。
日本共産党市議団は小松、石川両議員が一般質問に立ち、永山取水施設に関する疑惑や子育て支援で質疑を行いました。
また、のとや議員が近文清掃工場の改良工事で質疑し、太田議員は精神障害者の運賃割引制度の拡充を求める意見書を提案しました。
永山取水施設に関する質疑で西川市長は、「小松議員からの指摘も踏まえてしっかりと調査する、改善すべき点があれば速やかに対処していく」と答弁しました。
一連の事業の背景に JRの水確保があった
永山取水施設は16年前に、日本製紙の工業用水や旭川市の水道水、旭川市の防火用水などの使用目的で事業費59億円で建設されました。
一つ目の疑惑は、旭川市が持っていた水利権の一部をJRに取得させることを目的に国に返却したこと(旭川市が返却した水量と同じ量をJRが後に取得)。
さらに、JR永山運転所へ水をひくために、旭川市が永山地域をあらたに防火用水使用地域に設定し、JRの用地付近まで導水管の敷設工事を行うなどの便宜を図った疑惑があります。
これらに関し、定例議会での小松議員の質問に市の部長は「JRの水確保が背景にあった」、「念頭にあったと思われる」と答弁しました。
日本製紙の税回避に関与?
二番目の疑惑として指摘したのが、取水施設の日本製紙の持分について旭川市へ所有権が移転された問題です。
本来、日本製紙の持分であるべきもの(事業費で42億円分)が、旭川市に所有権が移されたことで、固定資産税が3億4千万円(15年間)も課税できないできました。
小松議員の「行政が意図的に脱法的行為に手を貸したとすれば事件となる」との指摘に、西川市長は「小松議員からの指摘も踏まえてしっかりと調査したい。
小松議員が言われるような事実が判明した場合は、しかるべき措置を講じなければならないと考えている」と答弁しました。
今後、この問題の調査結果が報告されますが、どこまで踏み込むかが注目されています。
※調査チーム JR問題、日本製紙問題の調査は、市長の指示のもと、総務部長をリーダー、行政改革部長がサブリーダーとするチームであたり、
水道局や土木部などの資料をもとに事実経過や事務手続きなどの調査を行っています。
取水施設では、こんな重大な問題も
JRも日本製紙も永山取水施設を利用しています。しかし、公有財産を利用できるのは「貸付」「使用許可」のいずれかによる方法が必要ですが、手続きはとられないまま、無料で長期間利用され続けています。これらは地方自治法等に反する行為です。
駅直結のイオンモールが及ぼす影響
JR北海道とイオンモールが駅直結型の大型商業施設を2014年度中にオープンさせる方向で正式合意したと発表されました。駅直結型の巨大施設が及ぼす影響は、中心市街地の商業施設や商店街にとどまらず、郊外の商業施設等が閉店、撤退に追い込まれることも予想されます。近くで買い物ができなくなる「買い物難民」を、新たに生み出すことが懸念されます。
新駅舎をはじめ、中心市街地開発には、多額の市税、国税が投入されてきました。日本共産党は、旭川市として、施設を建設するJR北海道と力を入れて街づくりの協議を行うよう、繰り返し求めてきました。 多額の税金投入は、調和の取れた街づくりの方向と結びつかなければ意味がありません。 「集客力に期待できる」思いだけで、市民生活は守れません。