7月2日の第2回定例会の最終日、日本共産党市議団などが提案した「集団的自衛権に関する憲法解釈の変更に反対する意見書」が、賛成多数で可決されました。(賛成22名、反対12名、退席1名)
日本共産党は、同趣旨の意見書を3月の定例議会でも提出しましたが、この時は反対多数で否決されました。日本共産党市議団には、多くの市民から「安倍内閣は危険だと思う」「いったい日本の将来はどうなるのか」などの声が寄せられています。可決された「意見書」の精神で、「戦争はダメ」の声をさらに大きくするために全力で取りくみます。
憲法と平和を一貫して重視
日本共産党市議団は、「平和」と「憲法遵守」を一貫して重視してきました。集団的自衛権の行使に関しても、3月の代表質問や6月の一般質問でも取り上げ、市長の見解を求めてきました。
同時に、地方自治法で定められている、政府などに対する意見書を繰り返し提案してきました。
安倍首相と政権与党は、日本が攻撃されていない場合でも武力行使を可能とする集団的自衛権行使に道を開く内容で閣議決定を行い、関連法の整備を推し進めようとしていますが、平和憲法のもとでは許されるものではありません。
意見書の立場は明確
可決された意見書は次の内容となっており、その立場は明確です。
意見書は、「憲法9条のもとにおいて許容されている自衛権の行使は、わが国を防衛するための最小限の範囲にとどまるべきものであり、他国に加えられた武力攻撃を実力を持って阻止することを内容とする集団的自衛権の行使は、これを超えるものであって、憲法上許されない」というのが、これまでの政府の公式見解であったと述べ、「安倍首相の憲法解釈の変更は、恒久平和主義の憲法原理と立憲主義に反するばかりか、歴代政府の公式見解とも相反するもので到底認められるものではない」と指摘し、「政府においては、内閣の判断によって集団的自衛権行使を可能とする方向で日本の政治を進めることがないよう強く要望する」と結んでいます。
暮らしの予算にも影響
軍事費とくらしの充実は決して両立しません。医療・年金・介護で負担が増やされていますが、軍備拡大となればさらに拍車がかかります。
■「意見書」って、なに?
地方自治法では、「議会は、地方公共団体の公益に関する事件につき意見書を国会または関係行政庁に提出することができる」と定めています。今回、可決された意見書は内閣総理大臣はじめ、内閣官房や関係省庁に送付されます。