旭川市議会第二回定例会は、一般質問、議案審議、意見書案の賛否を問い、6月24日に閉会しました。日本共産党市議団は、一般質問には石川厚子、まじま隆英、中村みなこが立ち、本会議の議案審議には能登谷繁議員が質疑しました。
夏休み前までにクーラー設置完了
(2024年)6月13日から始まった本会議の開会日に、小中学校に設置するスポットクーラー350台の購入の契約を先議で決定しました。
その後、45の小中学校に配送され、夏休み前までに取付を終える予定です。このことで市内全部の小中学校の普通教室にスポットクーラー設置が完了することになり、子育て支援の充実を求める会の要望と市議団の論戦が実りました。
また、今後2027年までにエアコンが順次整備される予定です。
放課後児童クラブ市の管理責任果たせ
旭川市の放課後児童クラブの運営は2020年から民間委託されています。市は25年度から5年間の次期契約の委託料を約38億3千万円とする予算案を提出しました。
現在の契約に比べ約6億2千万円の増額、特に人件費の増額が見込まれているものの、市が直接雇う会計年度任用職員の処遇と比べて、期末手当がなく、年収で11万5千円、率で5%程度下回ることが判りました。また、代替職員の時給は会計年度任用職員と比べて58円安い積算であり、5年間据え置きです。
共産党は「民間委託といえども、丸投げにはできない。会計年度任用職員との処遇の均衡をはかることや児童の安全安心な環境づくりなど、市の管理監督責任を果たす」よう求めました。
マイナ保険証改善課題が山積み
国民健康保険会計にマイナ保険証のためのシステム改修など、合計4千265万円の補正予算が計上されました。
旭川市の国保加入者のマイナ保険証の登録率は約61%、利用率は約9%に留まっていることが判明しました。現状の保険証は100%活用されているにも関わらず、わずか9%の利用率のマイナ保険証に切替を強行するのは無理があります。国民皆保険制度の主旨にも反しています。
偽造や不正使用などのトラブルが後を絶たない、情報漏洩の危険を抱えながら持ち歩く危険性、高齢者や障害者の使いづらさ、自治体にも負担がかかっている現状など、改善すべき課題が山積しています。
日本共産党は、紙の保険証の存続や、立ち止まって考え直す必要があると指摘して、マイナ保険証の議案には反対しました。
核兵器禁止条約オブザーバー参加の意見書、可決
意見書の賛否分かれる
日本共産党が提案した「核兵器禁止条約締約国会議へのオブザーバー参加を求める意見書」「機能性表示食品制度の根本的な見直しを求める意見書」は自民党に反対されましたが、賛成多数で可決しました。
国と地方の対等平等の関係が損なわれる懸念がある「地方自治法改正に関わる意見書」、年金者組合が物価高騰の影響等などで高齢者の危機的状況を早急に改善するよう求めた「物価上昇に見合う老齢基礎年金等の引上げを求める意見書」、訪問介護事業者や家族介護者が不安の声をあげ、政府に求めた「訪問介護の基本報酬引下げを直ちに撤回し、再改定することを求める意見書」については自民党と公明党が反対したために否決されました。
民主連合、市民連合と共同提案した「現行の健康保険証廃止の延期を求める意見書」については自民党、公明党の反対で否決されています。