公共の施設に私企業名や商品名などをつける施設命名権、いわゆるネーミングライツが各地で進められています。旭川市でも、一部の市の施設にスポンサーを募集し、大雪アリーナと総合体育館に応募がありました。
石川厚子議員は一般質問で、このネーミングライツを取り上げました。
たとえば、プロ野球東北楽天イーグルスの本拠地である県営宮城球場は「フルキャストスタジアム宮城」と命名されました。しかし人材派遣会社フルキャストが違法派遣で業務停止処分を受け契約解除となり、その後、日本製紙が引き継ぎましたが、同社も再生紙の古紙配合偽装を告発されました。
石川議員は、命名権を獲得した企業が不正や不祥事を起こした際の市の責任を問いました。市に直接的な責任は及ばないとの答弁でしたが、なぜあの企業と契約したのだという市民感情が市に向かうことは免れません。
市は安定的な自主財源を確保すると言いますが、大雪アリーナと総合体育館の募集金額は、それぞれの施設の年間の維持管理費の2%にも満たない金額です。また、ネーミングライツについては市民参加の手続きを踏んでいない上に、ネーミングライツ導入に関するガイドラインを議員に配布してもいません。
石川議員は、対象となる施設をしっかり見極めて検討することを求めました。