市議会第1回定例会は24日に新年度予算などを可決し、閉会しました。日本共産党市議団は、組替え動議を提出し、再生資源回収奨励金の紙類の減額を元に戻し、永山取水施設等の使用料計上を求めましたが、賛成少数で否決されました。焦点となった再生資源回収奨励金の単価引き下げは、付帯決議が付けられ、町内会などへの財政的な影響に配慮を求め、事実上凍結となりました。
国保料の引き下げ市民と党の運動実る
国民健康保険は、新年度は限度額以外の全世帯の保険料が引き下げになりました。一世帯当たりでは昨年比5,300円の引き下げ、子育て世帯のモデル例では8,650円の引き下げとなり、保険料はこの間の最低額まで引き下げが実現しました。子育て世帯では7年連続の引き下げです。
市民の運動と党市議団の論戦が実った貴重な成果と言えます。
子どもの貧困対策就学助成が充実
子どもの貧困が広がる中で、旭川市としても実態調査を実施することが求められていました。 党市議団が「子どもの貧困の実態を調査し、対策を講ずることを求める要請書」を市長宛に要請していた中で、新年度に「実態調査」と「子ども食堂の支援」が盛り込まれました。
また、就学助成制度では、新年度から「クラブ活動費」も助成対象に加えました。さらに新入学用品費の年度内支払いも前向きに検討を約束しています。
資源回収奨励金町内会に配慮なし
22日の市長総括質疑にのとや繁・小松あきら両議員が、再生資源回収奨励金の単価引下げや、永山取水施設の使用料減免について質疑したのが、この議会のハイライト。
再生資源回収奨励金の単価引き下げは、取組んでいる町内会に相談せず、審議会にもかけない、見直しの根拠も文書では示せない中で、約五百万円を削減しようとしていたことが発覚。議会が「交付団体の財政に影響が出ないように配慮」と付帯決議を付けたため、事実上の凍結になりました。
一方、永山取水施設の新年度の使用料は、日本製紙とJR北海道合計で約1億円が全額免除になり、行政の仕事として整合性が保てません。
問題は西川市長の政治姿勢です。市民との距離感や信頼関係、議会との信義、これまで積み上げてきたものを一気に崩して良いのかが問われる内容です。