日本共産党市議団は、旭川市の新年度一般会計予算案に対し、予算審査特別委員会でキャノピー整備費を取り下げ、永山取水施設等の使用料を新たに計上して予算を提出し直すことを求める「組替え動議」を提出し、本会議では一般会計予算の「修正案」を提出しました。残念ながら否決されましたが、市長が次の議会でキャノピー整備費を減額補正すると答え、事実上凍結することになりましたので、日本共産党の提案が一部実ったものと言えます。
日本共産党が提案した予算の修正案の主な内容を紹介します。
この予算に買物公園キャノピー整備費として4億3千751万円が計上され、3年間の総事業費は約10億円が見込まれている。しかし、宮下通を横断する巨大キャノピーについて、「こんな巨大なものが必要なのか」、「西武のために始めたのに、撤退するなら急ぐ必要はない」、「大屋根か2枚屋根かも定まらない未成熟な提案」などの批判が相次いだ。
これを受けて西川市長はキャノピーの予算は、「できる限り早い時期に精査を行い、事業費及びその財源について減額の補正予算を提案させていただきたい」と答弁した。市長が事実上の予算凍結を宣言したのだから、提案している予算案を修正するのが当然、地方自治の常道である。
一方、この予算には永山取水施設等の日本製紙株式会社及び北海道旅客鉄道株式会社の使用料が歳入として盛り込まれていない。本来、この2社が負担すべき使用料は年間で1億334万1千円に上る、この2社に使用料を全額免除することは、市の自主財源確保や負担の公平性の立場から整合性が保てない。
日本共産党は、一般会計予算を修正し、原案に反対する立場で、石川厚子議員が討論に立ち、予算審査特別委員会では、まじま隆英議員が意見開陳しました。
両議員の主な意見を紹介します。
この予算案には、子ども医療費の入院部分を中学校卒業まで助成拡充、初診時一部負担金の助成の復活、認可保育所等と留守家庭児童会の定員増、無料低額診療の調剤負担への補助対象期間の拡大など、日本共産党や市民が求めたものが盛り込まれ、評価できる内容も少なくありません。
しかし、買物公園キャノピー整備費として新年度予算に約4億3千万円が計上されていますが、宮下通りを横断する巨大キャノピーは、2枚屋根の案と横断歩道全体を覆う案の二つの案が示され、手法を絞り込まない未成熟な議案、地方自治法にも反するものです。
永山取水施設は、日本製紙とJR北海道の2社に合計1億円以上の多額なもの、維持管理費は後年度に市民の負担が発生する可能性があることがわかり、行政の公正性、透明性、整合性から見て、理解できるものではありません。