第3回定例市議会が9日に閉会になりました。日本共産党は2014年度旭川市一般会計決算の認定に反対しました。
1億円以上の使用料がゼロに?
永山取水施設の管理では、市が許可していないのに日本製紙とJR北海道が使用し、使用料はゼロのままであり、地方自治法や市の規則に反しています。学校スポーツ開放事業などで使用料を徴収している中で、根拠もないまま免除するのはあまりにも不公平と批判されています。
日本共産党が明るみに出した永山取水施設問題が大きな焦点となっています。日本共産党は決算審査でも「市の対応は地方自治法の規定に反し違法なもの」と厳しく追及しました。
日本製紙が所有権を旭川市に移し14年間で3億円以上の固定資産税を免れ、しかも、所有権がない施設を無許可・無償で使い続けている状況を旭川市は容認しています。
地方自治法では日本製紙などの公有財産の目的外使用は、許可して初めて許されると規定しています。
また、日本製紙が使用している取水施設の使用料を計算すると年間1億円以上となります。
市が無許可、無償で使うことを容認すれば、他の施設を使う市民や事業者と比較して、行政の公平性が損なわれます。
行財政改革の見直し提案
日本共産党は、市が昨年度から「行財政改革推進プログラム三訂版」をスタートさせたが、その総括や取りまとめをせずに、決算審査に臨み、議会軽視、監査軽視も甚だしい状況であること、今後の大型事業の全体像や優先順位が建てられていない問題を取り上げ、行財政改革の見直しを提案しました。
西川市長は「平成28年度に新たなプログラムを策定する、取組結果の公表の時期や大規模事業も含めた収支見通しの精査も踏まえて、より実効性のある計画にしていきたい」と答えました。
子どもの医療費助成拡大
昨年8月、子ども医療費の助成を小学校卒業まで拡大しましたが、それと同時に市は初診時一部負担金の助成を廃止しました。
この制度を変更する際には、審議会で審議もせず、パブリックコメントも実施せず、住民説明会も行いませんでした。このことに対し、岡田副市長は「パブリックコメントの実施や子ども・子育て審議会の活用を図ることが適切であった」と答弁しました。
今後の対応について、西川市長は「初診時一部負担金の助成を含めた自己負担の軽減は、助成対象年齢の拡大とともに重要な課題であり、できるだけ早期に実現できるよう努力したい」と答えました。
1万筆を超える署名をはじめとする市民の運動が市政を動かしました。