現在、旭川市は庁舎を整備するため「旭川市庁舎整備検討審議会」を立ち上げて「旭川市庁舎整備基本構想」について検討しています。議会もこれに対応して市庁舎整備調査特別委員会を立ち上げ、日本共産党からは小松あきら、のとや繁が委員となり議論しています。このほど日本共産党旭川市議団としての見解をまとめたので発表します。
庁舎整備についての基本的考え
市庁舎整備の必要性については、市庁舎の現状が老朽化、狭隘化、分散化の状態にあり、また、総合庁舎の耐震性能については市庁舎に求められているⅠs値(構造耐震指標)を大きく下回っている状況にあり、庁舎整備が必要であると考える。
整備の方向性については、総合庁舎、第三庁舎が相当の築年数を経過しており改築した場合でも相当の事業費を要することが見込まれ、建て替えする方向が望ましいと考える。
新庁舎の立地場所については、用地の規模と立地条件から見て現庁舎エリアが最もふさわしいものと考える。
新庁舎の建替えに際しては、厳しい財政事情を直視して事業費を必要最小限度に抑えるべきと考える。また、新庁舎の機能を必要最小限にしようとすれば、いわゆるランドマーク的庁舎を追求すべきではないし商工会議所や社会福祉協議会等の民間機能の入所を考えるべきではない。
基本構想においては庁舎整備が財政に及ぼす影響及び財政見通しを示すべきである。
庁舎建て替えの規模と手法について
将来の人口減少と職員数の減少を考えたとき、分散している水道局以外の行政機能を第二庁舎と建替え庁舎とに一気に集約することは経済効率から見て妥当ではないと考える。また、政策的に分散させてきた経緯があることも考慮すべきと考える。
庁舎建設は東日本大震災の復興や東京オリンピックの開催と時期が重なることから、資材の高騰による影響が想定される。また、財政事情から見ても一気に2万㎡以上の建設に着手するのではなく、1期工事、2期工事に分けることを検討すべきである。その際、1期工事を現第三庁舎エリアとし、第2期工事は現総合庁舎エリアに分けることも検討すべきである。さらに、議会棟については事業費節減の手法として将来においても活用することなども併せて検討すべきである。
事業手法については直接建設方式が最も適した手法と考える。
検討の手法や市民の理解を
新庁舎の規模は、2013年1月策定の「庁舎整備検討委員会最終報告書」にある「庁舎を集約した場合、市民サービスや行政能率などの機能面で優れている一方で、財政的負担も大きくなる」との認識を踏まえた検討と提案が必要である。
基本構想の策定においては、積極的に検討素材と情報を開示するとともに、市民に理解を得られるように努力すべきである。