市議会第3回定例会は、会期途中でいじめ問題で市長の「再調査」の発言があり、それに対する緊急質問が行われたため大幅な日程変更を行い、2021年度決算などの審議を終えて10月7日に閉会しました。
また、閉会日にいじめ再調査の議案が提案され、即日採決という乱暴な提案に各会派から批判が相次ぎました。日本共産党は継続審査の動議を提出し、無党派Gと無所属が賛成しましたが、反対多数で否決されました。議会は全会一致で付帯決議を付けて、市長の再調査に公平・公正・中立を求めました。
統一教会との関係が判明
日本共産党市議団は、まじま隆英議員が大綱質疑に立ち、能登谷繁・石川厚子議員が一般質問、小松あきら議員が総括質疑に立つなど、4人の議員団がフル回転で取り組みました。
党の論戦で、家庭教育支援を通じながら統一協会と市長や市の関係を明らかにし、子ども医療費助成の拡充や福祉灯油の実現に向けての課題、会計年度任用職員の月給問題、住宅リフォーム助成制度の拡充など、議論を深めました。
永山取水施設の使用料、日本製紙など9,000万円免除
2021年度の日本製紙とJR北海道の永山取水施設の使用料は、合計約9千万円が免除されています。
公有財産の使用料は、北海道電力でも市民でも、徴収条例に従って負担しています。特定企業にだけ免除するのは負担の公平性の観点から見ても、市の厳しい財政から見ても容認できません。
不一致課税の廃止を
「旭川市都市機能の誘導に係る固定資産税の不均一課税の条例」は、中心部の特定施設に固定資産税を5年間半額にするものです。
決算年度において減免実績はありませんでしたが、実績のあるなしは、市民や企業が申請するか否かの結果です。申請があり該当すれば減免することになります。
税の負担の公平性を大きく損なう条例を持ち続けること自体が問題であり、直ちに是正する必要があります。共産党は廃止を提案しています。
防衛費2%以上の見直し等、意見書が可決
第3回定例市議会で、日本共産党が提案した「防衛費をGDP比2%以上とする増額計画の見直しを求める意見書」と「『難民』認定の運用の見直しを求める意見書」が可決しました。
「防衛費~の見直しを求める意見書」では「国の防衛は、軍事力ではなく憲法9条を生かした外交努力を積み重ねるべきである」と述べています。
2つの意見書とも自民会派と公明党が反対しましたが、賛成多数で可決しました。
NTTの寄付金なし:ICTパーク財政見通しなし
2021年度予算審議では、ICTパーク運営推進費には、NTT東日本から2021年度以降も引き続きふるさと納税などで、応分の負担がもらえるという趣旨の答弁がありました。
しかし、日本共産党の追及の中で、実際の事業執行にあたっては担当部局も、年度途中の9月に就任した今津寛介市長も、寄付を依頼した経過がないことが判明しました。
市はICTパークに対して、食べマルシェよりも多額の負担金を支出している状況であり、自主財源や寄付金などを増やすことが重要課題と認識しながら、その執行を怠っていました。
さらに、市が「当初の想定通り進めていくことは難しくなってきていると認識」と答弁した通り、今後の財政見通しも難しい状況です。
ICTパークは財政見通しもなく迷走している状況であり、およそ決算認定できる状況にないため、日本共産党は反対しました。