補正予算、全会一致で可決、「コロナ対策、子育て給付金、排雪強化へ」
日本共産党旭川市議団は2日、今津寛介旭川市長に対し「2022年度予算と市政執行についての要望」を提出。新型コロナウイルス感染の第6波への備えや、困っている人や業者への支援の強化、除排雪体制の強化、子ども医療費助成を中学校卒業まで無料化、福祉灯油の実施など75項目を要請しました。
また、10日に閉会した第4回定例会では、子育て世帯の給付金支給、福祉灯油の実施、生活道路の排雪強化などの補正予算を全会一致で可決しました。
福祉灯油13年ぶり
党市議団は、灯油代捻出のために食費や医療費・介護費用を削る事態が続いているとして、低所得世帯に対して「福祉灯油」1万円分以上の実施を求めました。
先月24日には、旭川民主商工会と旭川生活と健康を守る会が「福祉灯油の実施を求める要望書」を市に提出し、「原油高騰や資材高騰を受けて業者の生活はさらに大変」、「スーパーで過ごしたり、暖房の設定を低くしている」など厳しい実情を訴えていました。
今津市長はこれらの要望を受けて、「共産党さんの考えている生活弱者への配慮は大変重要なもの。一日も早く支給したい」と延べ、13年ぶりに「福祉灯油の実施」に踏み切りました。
対象は住民税非課税の世帯のうち高齢者、障害者、ひとり親、生活保護の世帯。支給額は1世帯1万円、生活保護世帯は5千円となっています。
排雪2回に補正予算
今津市長が選挙公約に掲げた生活道路の排雪を2回にする予算案、除雪費4億3千万円が可決しました。今年度は1回目の排雪完了後、間断なく2回目の作業に入り、3月中旬頃まで排雪作業を行うことが明らかになりました。
日本製紙の雪堆積場が使えなくなった中で、市は「河川敷地の雪堆積場を嵩上げすることを河川管理者と協議中」と答弁しました。
水道値上げに反対
水道料金と下水道使用料合わせて約15%の値上げ案に、市民意見では78%が反対であり、市民にも事業者にも影響があります。日本共産党だけが反対し、それ以外は賛成で可決しました。
コロナ感染が未だに収束せず、感染症対策が求められる時期に、水道料金の値上げはあまりにも「間が悪い」と言わざるを得ません。
これまで市は、水を1滴も使わなくても忠別ダム建設に92億円の支出を政治判断してきました。
水道局の会計だけでこれ以上持ちこたえるのは限界ですが、市が一般会計を投入して、せめてコロナの終息を待って改定の提案を遅らせる必要があります。
日本共産党提案の意見書可決「原則自宅療養の見直し求める」
第4回定例会で、共産党が提案した「入院治療の対象者の重点化及びそれ以外の患者は自宅療養を基本とする対応を可能とする政府方針の見直しを求める意見書」は、自民会派と公明党が反対しましたが、民主会派と無党派G、無所属の賛成で17対16で可決しました。
政府は、新型コロナウイルス感染症の医療提供体制を、重症患者や重症化リスクの特に高い方以外は自宅での療養を基本とする方針を発表しましたが、自宅療養中の患者が亡くなる事例が生じているほか、患者の症状は常に急変する可能性があります。
この意見書では、入院治療の対象者の重点化及びそれ以外の患者は自宅療養を基本とする対応を可能とする政府方針を見直すよう求めています。