第1回定例会は3月26日に閉会し、日本共産党は2020年度一般会計予算(当初予算)に初めて賛成しました。これまでは1963年に議席を有して以来、毎年度の当初予算に反対してきましたが、旭川大学の公立化と市立児童相談所の設置が焦点となり、付帯決議をつけて改めて議会合意を図る必要があったために、今回は賛成としました。(詳細は・・)
市民と党の論戦実る
市民団体が求め、日本共産党の論戦が実った施策は少なくありません。給付型の育英奨学金が実現、就学援助制度は生活保護基準の引下げに影響しないように基準率を1.31倍へ拡大、幼保無償化に伴う措置は第3子以降の給食費の副食費の実費を免除、保育士負担軽減対策を充実、住宅雪対策は高齢者の除雪支援が新規に開始、地域会館建設費や修繕費の補助率が1/2補助に拡充、国民健康保険料は全世帯平均の保険料が引き上げになる中で、党の提案で子どもの均等割を3割軽減から5割軽減に拡充するなどが実現しました。
見切り発車はノー
旭川大学の公立化と市立児童相談所の設置は、多くの会派が取り上げ、大論戦となりました。
大学の公立化は、議会の特別委員会でも一致できなかった課題ですから、慎重な準備が必要でした。予算審議の中では、未だに課題整理が終わっていないことが次々に明らかになり、固定資産を含めた全体の資産調査、法人分離後の高校などの運営の見通し、法人内での合意形成など、未整理な課題が山積みのままでした。大学内の議論も見えない状況でした。
判断材料が整わない中で、見切り発車する、市民の税金投入することはできません。
まずは虐待防止の取組を
市立の児童相談所の設置は、議論が始まったばかりであり、市の財政負担がどうなるか、道立の児童相談所が旭川市を担当しなくなる中で、独自に専門職の配置や確保ができるかなどの検討は、まったくこれからの課題です。
道立の児相があるもとで、基礎自治体の果たすべき役割も明確であり、まずは旭川市としては児童虐待の予防対策と早期発見のための取組みを充実・改善させることを先行させるべきです。